ようやく切り終えた壁のボードをネジで止めるとパキッと亀裂が入り、背後からは棟梁の冷たい視線が。

わたしなりに頑張ってやってみたんです！どうか怒らないで！！

 

リノベーション現場は断熱工事を終え、内装工事に入っています。

築５０年の立派なお家には「野物」という曲がった梁が多用されています。

出来上がってしまえば何てことないように見える壁も、１枚１枚を曲がった梁に合せて仕上げていく必要があります。

大まかに切って梁に当ててみて、ぴったり合わなければまた削って、当てて、削って、当てての繰り返しです。あまりの大変さに猫の手も借りたい状態です。私でも猫よりはいくぶん役に立つかもしれないと思い、現場で手伝うことにしました。

ですが調子に乗って作業を進めるもしょせん素人、冒頭のように時間をかけて切り出したボードを無駄にしてしまいました。

猫の方がマシなのかもしれないと思いながらおそるおそる棟梁にアドバイスを求めると、丸太の梁にぴったり合わせるためには梁の形状で切るだけではなく、丸太にピッタリくっつくように断面も削る必要がありました。

 

普段だったらみるみる仕上がっていく壁の作業ですが、朝から晩まで作業しても壁が出来ません。

この部屋が仕上がったらあの店のランチを食べに行こう、とお互いを鼓舞しながら、１枚ずつ壁を仕上げて行くのでした。イケモト